かなりどうでもいい、ざっくりしたイアンとアシュリーの会話です。
ちなみにアシュリーが居座ってるのに、金銭面でイアンは大丈夫なのかというビミョーな補足。

内容はエイミーが来る前の、ちょっとしたお話。本編はもう少しまともに喋ります。
番外編なのと、勢いで書いたためかなり適当です←


「ねー、イアンー。僕さあ、前から気になってることがあったんだよね」

「なんだ」

「突然転がり込んできて居座った僕が言うのもあれなんだけどさ。
僕が居て家計とか大丈夫？　生きていかれる？　そのうち、路頭に迷わない？」

「……」

「なんだったら僕も、ついでながら働こうかなあって。あ、これでも僕、ちゃんと働けるんだよ？　
親の手伝いで作った服も売れてるしこの服だって自作だし。デザインは、港にいた船乗りさん
見て真似ただけなんだけど」

「ガキは大人しく遊んでりゃ良いんだよ。鬱陶しい」

「答えになってないじゃんか」

「……先代の得意先が金持ちばっかだったから、金回りが良かったんだ。
それがそのまんま遺産で残ってるんで、金に不自由してない」

「マジですか。どーりで初めてのお客さんに態度悪くて怒られて
「店潰れろ二度と来ねぇ」と怒鳴られても大丈夫なわけだ」

「ちっ、うっせぇな。これで気は済んだか」

「てことはさ、ぶっちゃけイアンもあんまし働かなくても良い感じなの？」

「ンなわけあるか。ちょっと余裕があるだけだ」

「ふーん。でもその話聞くと、もう少し働かなくたって良いって感じだよね。僕一人居ても大丈夫なんだし。
それに、何だかんだでこのお店、よくお客来るから忙しいじゃん？

……ねえ、イアンが働く一番の理由って、靴作るのが好きだから？」

「だからどうした。それよりいい加減、仕事の邪魔をすんじゃない。こちとら納期近づいてんだよ」

「そっかそっかあ。あっはは！　やっぱりイアンは良い人だよねえ、うんうん。
僕ってホント人を見る目あるなぁ」

「はあ？　何言ってるんだ、気色悪い」

「べっつにぃ。さて、僕はこれから買い物にでも行ってこようかなー。
今日のお昼は何にしようかなー、ミートパイとか食べたいよねー」

「おい、曖昧に終わらせるな。気持ち悪いだろうが」

「お店まで全速力で走ったらどのくらいで着くかな！　ちょっと実験してくるね！」

「ちょ、待て！！　ていうか金持ってんのか！」

「ごめん、言うの面倒くさかったからさっきイアンの机からちょっと抜いといた！」

「はあ！？　ふざけろ、後できっちり揃えて返せ！！」

（理由は、なんてことはない。客に怒鳴られようとなんだろうと、
それでも人の為に一生懸命作って、売って。
そのお客が嬉しそうな顔をして帰っていった時。
一瞬満足そうな顔してるのを、僕は知ってる。

だからそんな君の、どこが嫌なやつなんだろうと思ったんだよ）


終わり。